【書評】3年で年収1億円を稼ぐ「再生」不動産投資 天野真吾
3年で年収1億円を稼ぐ「再生」不動産投資 を読みました。
著者の天野さんは、2008年からサラリーマンの傍ら不動産再生事業を開始さら、最初から空室の多い物件を狙って割安に購入し、管理の適正化やリフォーム・リノベ―ション、賃貸募集時のステージングなどの手法で空室を埋めて満室にし、銀行から見たら常に担保余力がある状態を維持して次々と物件を購入され、借入20億円、家賃収入2億円を超えているそうです。
健美家のコラムを拝見し、どのような手法でこれまでやってこられたのか関心が沸いたので本を購入しました。
この本は、『おしい』大家と『できる』大家の違いを53つの切り口で述べられています。
序章の最初の切り口は、不動産賃貸業を、『おしい』大家は『投資』と考え、『できる』大家は『事業』と考えるそうです。そもそも不動産に、そのまた向こうにある入居者の方の生活に関心があるのか、入ってくるお金に関心があるのか。お金にしか関心がない人は、株式や債券などと同じく投資の一つと考えるでしょう。
一方で、天野さんは不動産賃貸業は事業であるとおっしゃられ、そして事業として成功していくための心構えについて書かれています。
参考になったのは、自宅にお金をかけないこと、法人を借入できる状態に鍛えること(=LTVを低めに維持し、また空室の多い物件を高稼働物件に改善することで担保余力を増すこと)です。
不動産賃貸業の具体的手法が網羅的に記載されているわけではないですが、大家として成功するための心構えを学ぶのに大変参考になる1冊だと思います。